洗剤OEMの委託先を変更した直後は、新しい製造環境への移行に伴い、充填設備とのミスマッチや容器の破損といった予期せぬトラブルが発生しやすくなります。これらの移行リスクを最小限に抑えるためには、不良品の判断基準を事前によくすり合わせ、品質管理体制の整った信頼できるOEMメーカーを慎重に選定することが大切です。
洗剤は界面活性剤を主成分としているため、充填機のノズル形状や充填スピード、温度管理がわずかに変わるだけでも、予想以上の泡立ちを引き起こすことがあります。
泡が過剰に発生すると、規定の内容量を満たせなくなるだけでなく、キャップのネジ山に泡を噛み込んだまま密栓してしまう事態も起こりかねません。後者の場合、配送中の振動によって液漏れを招くリスクが高まるため、充填設備の仕様変更に伴う物理的なミスマッチには注意が必要です。
OEMメーカーの乗り換えを機に、原料の仕入れ先やグレード、あるいは製造工程が微調整されると、既存のボトル素材(HDPEやPETなど)との相性に予期せぬ変化が生じることがあります。
製造直後には問題が見られなくても、数週間から数ヶ月が経過した頃にボトルが凹んだり、ひび割れ(環境応力割れ)を起こしたりするケースは、乗り換え初期によくあるトラブルのひとつです。バルクと容器の相性変化による液漏れや破損は、時間が経ってから発覚しやすいという点に注意しておかなければなりません。
不良品の基準が曖昧なままだと、現場での判断が遅れ、結果として市場への流出や被害の拡大を招いてしまいます。委託先とあらかじめ共有しておくべき不良品の判断基準とチェック項目を確認しておきましょう。
外装や機能面において、まず重点的に確認すべきポイントは液漏れとキャップの緩みです。具体的には、配送時の負荷に耐えられる規定のトルク(締め付け強度)でキャップが正しく管理されているかどうかが判断基準となります。
またラベルについては、万が一洗剤の原液が付着した場合でも、印字が滲んだり端から剥がれたりしないか、耐久性・耐薬品性の観点から入念にテストしておく必要があります。
中身の不良として見落とされやすいのが、成分の沈殿・分離や香りの変質です。容器の底部に成分が固まっていないか、あるいは寒冷地での保管・輸送時に液が白濁したり二層に分離したりしていないかといった温度変化への耐性は、事前に確認しておくべき項目です。
また、充填ラインの洗浄が不十分な場合、前ロットの洗剤や香料が混入するコンタミネーションが発生する恐れもあります。香りの変質はバルク由来の代表的なトラブルであるため、出荷前の官能検査や品質検査の必須項目として含めるようにしましょう。
トラブルが発生した際、原因究明と対策を迅速に進められるかどうかは、事前の取り決めにかかっています。製造工程上の過失(コンタミや充填ミスなど)によるものか、あるいは支給資材の選定ミス(容器の強度不足など)によるものかによって、責任の所在が異なるからです。
損害賠償や製品回収費用の負担範囲を含め、トラブルの原因に応じた責任の切り分けについては、あらかじめ製造委託契約書(品質保証取り決め書など)に明文化しておくことが重要です。
不良報告を受けた際に現品を速やかに回収し、自社ラボでのpH測定や成分分析を経て、数日以内に原因報告書を提出できるかどうかは、パートナーとしての信頼性を見極める大きな基準になります。
トラブルの原因が原料ロットのばらつきなのか、設備の不備なのかを科学的なデータに基づいて特定できるメーカーであれば、提示される再発防止策も、より具体的で実効性の高い内容になるでしょう。
洗剤OEMの乗り換えで起きやすい品質トラブルの原因は、主に以下の3点に集約されます。
これらをあらかじめ把握したうえで、品質管理基準を明確にし、万が一の事態にも迅速かつ科学的に対応できる体制を整えたメーカーを選ぶことが、乗り換えに伴うリスクを抑えるための第一歩といえます。
以下のページでは、品質管理体制に優れ、自社の用途に合った洗剤OEM企業をご紹介していますので、あわせてご覧ください。
対応ロット数が明記されていて、且つ対応事例を紹介している、洗剤OEM会社を家庭用洗剤の製造に強い会社と、業務用洗剤の製造に強い会社に分けて紹介します。


