自社ブランドの洗剤をOEM製造する場合、長期の取引の中で「コストが合わない」「小ロットに対応してもらえない」「新成分対応やエコ対応してくれない」などの不満が出てくるケースがあり、より良い条件を求めてOEM会社の乗り換えを検討する企業も少なくありません。
ただし契約の乗り換えは、単に新しいOEM会社を探すだけでは不十分です。現在のOEM会社との契約条件を精査して委託先を変更するために必要な事項をしっかり確認する必要があります。見落としなどがあると、トラブルや余計なコストが発生する可能性も考えられます。
こちらの記事では、洗剤OEM契約を乗り換える際に確認が必要と考えられるポイントを整理・解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
OEM契約の乗り換えを行う場合、はじめに、今のOEM契約を解除する手順を確認する必要があります。例えば、下記のような項目を確認します。
上記の点を把握していない場合には、新たなOEMへの移行の遅れや想定外の費用の発生なども考えられます。そのため、契約解除条項は必ず精査し、できれば専門家に確認してもらってください。
乗り換えの際には「洗剤の配合レシピ」「処方データ」「パッケージデザイン」などの知的財産がどこに帰属しているかは、乗り換えの成否を分ける重要なポイントです。
例えば、OEM会社が処方の権利を持っている場合は、そのまま別のOEM会社に移行できませんし、梱包デザインや商標の権利をOEM会社が持っている場合には継続利用ができないので、新しいデザインの制作が必要になります。
このように知財の帰属先について整理を行い、自社に帰属させるのか、または新たなOEMで開発をし直すのか判断する必要があります。
OEMの乗り換えには時間がかかります。試作から量産まで数ヶ月が必要なケースもありますので、その期間中に販売が途切れてしまった場合には大きな機会損失につつながります。そのため乗り換えを行う際には下記の点について計画的に進めることが必要です。
上記の点を計画的に進めていくことによって、スムーズな切り替えを行えるようになります。
コスト面は、OEM会社の乗り換えを行う際に多くの企業がまず注目する点です。製造単価にのみ注目して比較をしてしまうケースもありますが、この部分のみを比較した場合には逆に失敗につながる可能性も考えられます。
ここで重要なのは、試作費・検査費・輸送費に加えて、小ロット対応の有無と追加料金、契約の中で発生する付随コストまでを総合的に比較することです。さらに、原材料価格の変動や値上げリスクに対する対応の確認も大切です。
このように、決して価格の安さのみで判断するのではなく、総コストの妥当性やリスクへの対応力に合わせて判断をすることが、乗り換えの成否に関わってきます。
洗剤は消費者が直接手に取る製品であり、衣類に使用するものであるため品質に関連する取り決めは特に重要です。この点から新たなOEMを選択する際には、品質検査の基準・範囲について明確に定められているかの確認が必要です。
また、pHや界面活性剤濃度、除菌効果などの項目の検査方法、第三者機関による検査体制の有無は、OEM会社の信頼性を確認するための指標になります。
さらに、クレーム発生時における責任分担・費用負担や、リコールが必要になった際の対応フローも契約を締結する段階で明文化しておくことが求められます。
「品質管理」と「クレーム対応」の体制をしっかりと整えている会社との取引は、自社ブランドの信頼を守ることにもつながっていきます。
新たなOEM会社を選ぶ際には、サポート体制も重要となります。これは、OEMは製造を委託するだけの関係ではなく、「長期的に商品を育てるパートナーシップ」であるといえるためです。
このような点から、契約の乗り換えを行う際には「担当者の対応スピード」「相談のしやすさ」「仕様変更や試作依頼への柔軟さ」といった要素も確認しておくことが大切です。
取引開始後に「意思疎通がうまくできない」「対応が遅い」などの問題が発生した場合、洗剤の開発や販売計画に影響を与えかねません。定期的な打ち合わせ・情報共有の仕組みがあり、コミュニケーション体制が整えられているOEM会社を選ぶことによって、信頼できるパートナーシップの構築につながっていきます。
洗剤OEM会社を乗り換えるにあたっては、現契約の精査によって解除条件・知的財産権の帰属を明らかにすることが欠かせません。さらに、移行するスケジュールの調整や在庫の確保、品質保証、サポート体制の確認を行うことによって、リスクをできるだけ小さくすることが大切です。
単純に「安いOEMに乗り換える」という考えではなく、自社ブランドの継続性と成長戦略を見据えて契約を見直すことが重要です。OEMの乗り換えをブランド強化のチャンスとして大いに活かしてください。
また、現在の製造元から洗剤OEM解除を申し出られてしまった場合には、以下のページで紹介している、新たな委託先をぜひ参考にしてください。
対応ロット数が明記されていて、且つ対応事例を紹介している、洗剤OEM会社を家庭用洗剤の製造に強い会社と、業務用洗剤の製造に強い会社に分けて紹介します。


