洗剤OEMの乗り換えにおいて、多くの担当者が「1本あたりの製造単価をどれだけ下げられるか」に注目します。しかし、単価の安さだけで委託先を決めてしまうと、過剰在庫による保管料の増加やキャッシュフローの悪化を招く可能性があります。
こちらでは、洗剤OEMの乗り換えを検討している方に向けて、単価と最低発注ロット(MOQ)のバランスを見極める比較術を解説します。自社の事業規模に合ったメーカーの選び方やトータルコストの考え方についてもまとめました。
洗剤OEMを乗り換える際、1本あたりの製造単価の安さは魅力的に映るものです。しかし、洗剤の製造は大きなタンク(釜)で大量の液体を調合するため、単価を下げるにはMOQ(最低発注ロット)を引き上げる必要が生じます。
たとえ単価が下がっても、1回あたりの総発注金額が大きくなれば、手元のキャッシュフローを圧迫する原因になります。さらに、水を含む洗剤は重くてかさばるため、大量の在庫を抱えるとパレット単位での倉庫保管料や輸送費も増加します。
目先の単価引き下げが、結果的に総支払い額や固定費を増やし、利益を圧迫するリスクがある点に注意が必要です。
OEM会社にはそれぞれ得意とする製造規模があります。大手メーカーは大規模な工場設備による大量生産と安定供給に優れる一方、中堅メーカーは小回りのきく小ロット対応を得意とします。乗り換え先のOEM会社を探す際は、自社の現在の販売規模(フェーズ)と工場のキャパシティがマッチしているかを見極めることが大切です。
数トンの液体を一度に調合できる「トン釜」を複数所有する大手OEM会社は、全国展開を視野に入れた大量生産においてコスト競争力を発揮します。1本あたりの製造単価をできるだけ抑えたいケースに向いています。
ただし、数万本単位での発注が前提となることが多く、事前の販売予測が正確でないと多くの在庫を抱える懸念があります。新製品のテストマーケティングやニッチな用途(特定の油汚れ専用など)の洗剤を作るフェーズには不向きといえます。
数百キロ単位の比較的小さな調合タンクを持つ中堅OEM会社は、多品種少量生産に強みを持ちます。大手ほどのスケールメリットは出ないため1本あたりの単価はやや割高になりますが、数千本単位での発注が可能で、初期費用や在庫リスクを抑えやすくなります。
トレンドの変化が激しいオーガニック洗剤やサロン専売などのプロユース洗剤を展開する場合、過剰在庫を防ぎながら市場の反応に合わせて柔軟に処方をアップデートしていく戦略に適しています。
新旧のメーカーを比較検討する際は、単なる製造単価だけでなく、半年から1年スパンでのトータルコストでシミュレーションを行うことが推奨されます。乗り換え時のコストは、以下の計算式を用いて算出します。
【トータルコストの計算式】
「(製造単価 × MOQ) + (想定販売期間分の倉庫保管料) + (納品にかかる輸送費)」
洗剤の在庫は重量があり、広い保管スペースを必要とします。単価の安さだけで大ロット製造に踏み切る前に、このトータルコストと月々のキャッシュアウトのバランスを冷静に比較検討することが重要です。
洗剤OEMの乗り換えは、単なるコスト削減にとどまらず、自社のキャッシュフローや在庫戦略を見直す良い機会です。事業フェーズに合った委託先を選ぶことで、適切な在庫回転率を維持し、利益率の改善につなげることが可能です。
ただし、乗り換えを成功させるには、希望するロット数や実現したい製品コンセプトに強みを持つメーカーを選ぶことが求められます。
当メディアでは、実績豊富でサポート体制の整った洗剤OEM企業を調査し、目的別(小ロット対応、コスト削減など)におすすめの3社をピックアップしました。
自社に合ったパートナー探しにお役立てください。
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